4)抗菌薬の初期投与設計
投稿日:
A.抗菌薬適正使用の本質
「抗菌薬使用のガイドライン」では抗菌薬適正使用は①個人防衛(安全・確実な治療)②集団防衛(耐性菌の蔓延防止)③社会防衛(医療資源の有効利用)であると定義している。これらを確実に達成するには抗菌薬の「適量」を把握していることが前提となる。さもなくば過少投与や過量投与につながるからである。抗菌薬適正使用の本質は投与量のマネジメントにあると言っても過言ではない。
B.初期投与設計の実状と薬剤師のスキル
一部の例外を除き感染症治療は短期間で完結することを考えれば、初期投与設計の重要性は言うまでもない。しかし、大半の医師は添付文書と自らの経験を元に投与設計しているのが実状 ...